5/26に村川梨衣さんのセカンドライブ『2ndRiELiVE 〜梨の季節〜』がパシフィコ横浜の大ホールで開催された。私は以前このブログで述べたようにイベントにあまり参加できないので、内容について触れることはしないが、ライブ自体は良いライブだったらしい。
しかしTwitterではガラガラだったという報告が散見され、例によってやらおんに記事にされていた。以下にそのツイートの一部を抜粋する。
「りえしょんパシフィコ、2Fと3F開けてない中、後ろから数えて片手に収まる範囲の列数なの泣ける…明日のはっしーとセットで抑えたのかなぁ感ある」
「ところで…。今晩の #りえしょん ライブ@パシフィコ横浜だったけど、よくよく後ろの方を見てると…今回は2階・3階席を使わずに1階席のみを使ってたんだなぁ。こういう使い方は初めて見たような…。」
パシフィコ横浜は何回も行ったが、2階と3階を潰すと席数は3200ほどで、機材などでその一部も潰されるので2500から3000人ほどの動員だろう。キャパからいえば東京ドームシティーホールで十分である。
その一方、5/27に同じパシフィコ横浜大ホールにて大橋彩香さんがライブを行った。こちらは満員大盛況のようで、チケット一般販売も開始10分で完売したらしい。この差は何に起因しているのだろうか。
村川梨衣と大橋彩香のCD売上の比較
まずは両方のCD売上を比較してみる。
村川梨衣さんは
SG | 7,717 | 9,305 | Sweet SensationBaby, My First Kiss |
SG | 4,532 | 5,159 | ドキドキの風 |
AL | 4,753 | 5,402 | RiEMUSiC |
SG | 5,145 | 7,346 | Tiny Tiny水色のFantasy |
SG | 3,131 | 3,636 | Night terror |
AL | 3,694 | 4,107 | RiESiNFONiA |
大橋彩香さんは
SG | 3,184 | 5,189 | YES!! |
SG | 2,830 | 3,821 | ENERGY☆SMILE |
SG | 2,695 | 3,487 | おしえてブルースカイ |
SG | 2,258 | 2,713 | ヒトツニナリタイ |
AL | 4,857 | 5,789 | 起動 〜Start Up!〜 |
SG | 3,470 | 7,825 | ワガママMIRROR HEART |
SG | 2,327 | 4,268 | ユー&アイ |
SG | 2,924 | 4,231 | NOISY LOVE POWER☆ |
となっている。村川梨衣さんの平均売上は5,826枚で、大橋彩香さんは4,665枚でありむしろ村川梨衣さんの方がCDは売っている。最近のシングルを比較してもタイアップの影響を考慮しても『Night terror』と『NOISY LOVE POWER☆』に大差はない。
楽曲の違い
村川梨衣さんの楽曲は割と正統派なJPOPが多いと思う。例えば新作の『Distance』(アニメ『ヒナまつり』オープニングテーマ)はMVもJPOPのようなストーリーを感じる仕上がりになっている。
一方で、大橋彩香さんの楽曲はアイドル的な路線のものが多い。新作の『NOISY LOVE POWER☆』(アニメ『魔法少女 俺』オープニングテーマ)は曲調がアップテンポで合いの手コールが多用されており、MVも彼女の屈託のない可愛らしさをアピールするようなものに仕上がっている。
この2つのタイプでライブにおいて好まれるのは後者の方だ。観客がノリやすいし、最近のライブは声優の歌を聴くためではなく、ただ自分が盛り上がりたいために行っている人がほとんどなので、分かりやすい曲が好まれる。2人に限らず、誰のライブに行っても盛り上がるのはアップテンポな曲である。
対照的なのは上田麗奈さんだろう。オーガニック音楽のようなスローペースの声優界においては個性的な楽曲が多い。
大橋彩香さんの活動の広さ
これも前々から記事に書きたいなと思っていたのだが、時間がなくて書けなかった。大橋彩香さんは女性声優界一忙しい声優じゃないかと思う。バンドリとアイマスに加えて自身のソロ活動と最近はウマ娘でも楽曲を出している。どれも時間的制約の大きな仕事だが、ファンは増えやすい。特にアイマスよりもバンドリの効果が大きいと思う。
活動が広ければ、その分ファンを広げることができる。特に大橋彩香さん(面倒だからもうはっしーにする)の場合は、どれもライブ活動が大きなウエイトを占める活動であり、ソロ活動へのファンのシフトがスムーズに行える。
りえしょんはミリオンライブのメンバーだが、ミリオンライブにおいての露出も多くないのでそこからの流入は少ないのではないか。
村川梨衣さんのポイズン問題
村川梨衣さんは今年1月、アニメ『ISLAND』の降板騒動、さらに『ハッピーシュガーライフ』の降板疑惑により、かなり炎上した。
その後、りえしょんが以下のようなツイートをして物議を醸した。
時にはPOISONなこともあるけれども、これだけはお伝え出来ます。
私は関わってきた全ての作品が大好きだし、最高の作品だと思うし、大切だしずっと応援しています。
これからも作品が、キャラクターたちが、たくさんの方々に愛されますように。— 村川 梨衣 (@RiEmagic) February 4, 2018
これが影響したという風潮もあるが、恋愛スキャンダルでもないし、ファンはこんなことでは嫌いにならないと思う。なのであまり影響はないと考えている。
CD売上初動係数から見るファンの数
以前CDの初週売上と累計売上の比をアイドル声優かそうでないかの指標に使えないか?という記事を書いた。
参考:女性声優のCD売上の初週売上と累計売上の関係性の考察 – こえのおと
今回はセールス比(初週売上に対する累計売上の比)ではなくCD初動係数(累計売上に対する初週売上の割合)で比較する。前回は、全シングルの割合の平均値を出したが、今回は全シングルの合計から初動係数を求める。
すると、りえしょんは83%となり、はっしーは66%となる。初週に買う人はCDを複数枚買うことが多いが、第2週以降に購入する人は1枚しか買わないという傾向があると考えられるので、はっしーの方がファンの数は多いのでは、と推測できる。
めちゃくちゃ単純だが、初週に買った人が2枚平均、2週以降に買った人が1枚だとすると、5000枚では購入者に400人ほどの差が出る。3枚平均なら900人ほどの差になる。
まとめ
2人の観客動員数の違いを色々な面から考えてみた。まあ多分、全然的を射てないだろという意見が大半だと思う。もっとファン数の違いが明確になる手法を考え出したのだが、それはまた別の機会に発表したい。ただCD初動係数もライブ動員数の目安となる指標になるのではないかと思っている。