男性声優のラップバトルプロジェクト『ヒプノシスマイク』と『タニタカフェ』がコラボした「ヒプマイ」コラボカフェが新潟県長岡市で開催されている。そこでは540円で缶バッジが売られているのだが、その中にはシークレットレア(シクレ)の缶バッジが入っている。ファンはそれを求めて購入していたが、今回そのシクレ缶バッジが店員によって抜き取られ、メルカリで転売されていた疑惑が持ち上がった。
その疑惑をタニタは一度否定した。しかしながら、今回、缶バッジを選り分けていると思われる動画がアップされタニタが転売を隠蔽したのではないかという更なる疑惑すら持ち上がっている。
炎上の経緯
シクレが全然当たらないという呟きがTwitterで散見された後、メルカリで新潟県発送でシクレ缶バッジを大量に転売しているアカウントが発見された。
いくらなんでもおかしいヒプマイの新潟タニタカフェの缶バッジ転売。シクレだけ抜いてる店員と噂されてるけどまあ…ありえる🤔🤔写真だと1つでも2つセットで売ってたりするし?何十個も買ってシクレ出るか出ないかの中、ヒプマイクラスタでもないのになんでこんなに持ってるの〜?? pic.twitter.com/awRfxRDkDW
— ま。ロゴ大好き芸人 (@music_greente_t) February 4, 2019
これを受けてタニタカフェの本社の人が現地へ赴き聞き取り調査をしたが、問題はなかったと発表した。
新潟県長岡市の「タニタカフェ」では、1月31日から開催中の『ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-』とのコラボレーションイベント「ヒプノシスマイク×タニタカフェ(長岡)」において、オリジナル缶バッジを中身のわからない状態で販売しております。
先ごろ、「タニタカフェの従業員がフリーマーケットサービスを通じて高額で転売しているのではないか」というお問い合わせをいただきましたので、早速、弊社は事実関係の調査・確認を行い、以下のとおりご報告申し上げます。
弊社では、オリジナル缶バッジの販売に携わった店舗スタッフ個別の聞き取り調査を2月5日、6日に行うとともに、売上記録に不自然な点がないか、また販売数・在庫数に齟齬がないか確認しました。その結果、不正行為は認められず、またこれに類する行為の目撃情報も得ることが出来ませんでした。また、販売に従事しない他のキッチンやホールのスタッフにも聞き取り調査を行いましたが、ご指摘いただいている事実は確認できませんでした。
以上のことから、現時点ではご指摘いただいている点に関する事実は確認できておりませんが、引き続き調査を続けてまいります。
引用:タニタヘルスリンク
そして、客が自分で商品ケースから選択する形式へと変更となった。
現在、オリジナル缶バッジは、お客様に必要個数を注文伝票にご記入いただき、これに基づき、店舗スタッフが無作為に選んでお渡しする方式で販売しています。今回のお問い合わせを受け、2月9日より、下記のとおり透明性の高い販売形態に変更します。
・店舗スタッフによる無作為選定制から、商品ケースに整列させた商品をお客様ご自身に選択してもらう方式に変更します。
・商品ケースへの整列は、店舗スタッフではなく、弊社社員が行います。
・お客様が1度お選びになられた商品は、ケースに戻さず購入いただくことを条件とします。以上、ご報告とさせていただきます。
また、今回の件でご不快の念をおかけしましたことを改めて詫び申し上げます。
引用:タニタヘルスリンク
しかしながら、客が自分で選ぶことになっても元々シクレを抜かれているのであれば関係なく、疑惑を払拭する解決策にはなっていない。
そしてついに、店員が缶バッジを選り分けているように見える動画がアップされた。動画はアップした人がすでに削除しているので、ここには載せないがスタッフが重さを比較して一部を除けているようなサーチ行為をしているらしき映像が映っている。しかし不鮮明であり、動画だけでは客観的に見て、明白な証拠であると断言はできない。ただ不審な動きが記録されているのは事実である。なお除けた缶バッジを店員が購入するところは撮影者も見ていないらしい。
自身が見ていた時間帯は確実にシークレットが少ないはずです。ただ、除けた缶バッジをスタッフが購入する所は見ておりませんので決定打に欠ける情報ですみません。何故シークレットと思われる商品を抜いたのか正しい情報と発表再発防止、謝罪がしっかりとして頂ければと言う気持ちでした。
— タニタカフェさんへ (@nIXgTzDr9nBc81p) February 11, 2019
初動対応のミス
大量のシクレ缶バッジを転売している時点で、状況証拠的にはほぼ黒であると言える。実際そんなに大量に現金で缶バッジを購入することは、相当な人員を動員しないと無理であろうと思う。またメルカリの転売屋と思われる人は、缶バッジを失くしたと逃げる態勢に現在入っているらしく、尚更疑義は深まる。
そもそもそのような大規模な転売行為が存在するのであれば、やはりそれ自体の対策を取るべきであり、客が選ぶから問題ないだろうというタニタカフェの態度は、たとえ店員がシクレを抜いていなかったとしても誠意のあるものではない。
もし店員がバイトなどでありタニタカフェのなんの関係もないのであれば、しっかりと調べてバイトを解雇するべきであった。聞き取り調査だけではなくて監視カメラなども調査したのだろうか。店員がタニタカフェと内通している場合は、あまり考えたくもないが更に大きな問題になりうる。隠蔽と取られかねても仕方のない杜撰さだ。またタニタはヒプノシスマイクとコラボした歩数バトルというイベントも行っているが、これも不満を持つ人がいて、参加数も減ってきているようだ。
そして、この前はNGT48の問題もあったが新潟県の評判を貶めるような騒動が相次いでいて、どちらも早く収拾を図ってほしいところである。
タニタカフェが不正購入を認める(追記:2/14)
タニタカフェがシクレ缶バッジの販売スタッフにより抜き取りを認めた。
お客様からの問い合わせを受け、2月5日より本商品の販売に関して瑕疵がないか、事実関係の調査・確認を継続しておりました。その結果、本イベントの販売スタッフが不正な手段でオリジナル缶バッジを購入していることが分かりました。同店をご利用いただきましたお客様ならびに関係者の皆様の信頼を損なう結果となりましたことを心よりお詫び申し上げます。
今回販売しているオリジナル缶バッジは全16種類で、その内4種類が出現率の低い「シークレット」品となっています。当該の販売スタッフは、物販を担当する立場を利用して、不正な方法でオリジナル缶バッジを購入し、「シークレット」品を入手していました。そのため、オリジナル缶バッジの販売において、販売方法を変更する前となる2月1日から2月8日までの期間、「シークレット」品が適正な割合で入っていなかった可能性があります。あってはならない不正行為であり、弊社の管理体制の甘さからこのような事態を招いてしまったことを深くお詫び申し上げます。
引用:タニタヘルスリンク
なお販売スタッフはすでに業務から外されており、販売スタッフと派遣会社を相手どり訴訟を起こす考えを明らかにしている。
当該の販売スタッフについては、既に業務から外しております。当該の販売スタッフは「シークレット」品を選別して購入した点について否認していますが、購入した総数と入手した「シークレット」品の数、シークレット品の出現率を鑑みると、確率的に考えにくいことから、弊社では業務妨害として警察に被害届を提出して実態を明らかにしていくとともに、当該の販売スタッフと派遣会社に対して損害賠償を求めていく考えです。また、ほかの販売スタッフについても本件への関与について事実確認を進めています。関与が認められた場合は、厳正に対処する方針です。
さらに、今回のイベント期間中に缶バッジをご購入いただいたファンへの救済策を発表した。
■ご購入いただいたお客様への対応について
2月8日までにオリジナル缶バッジをご購入いただいたお客様を対象に、下記の対応をさせていただきます(複数個をご購入いただいている場合、併用も可能です)。
・商品の引き直し
ご購入いただいた缶バッジをご返品いただき、同数を無料にて再度お選びいただきます。
・返品へのご対応
ご購入いただいた缶バッジをご返品いただき、購入金額全額をご返金します。
対応場所・期間、具体的な方法については、準備が整い次第、本ウェブサイトならびにタニタヘルスリンク公式ツイッターアカウントにてお知らせさせていただきます。対応場所は、タニタカフェ(新潟県長岡市)のほか、東京都内に交換事務局を設置する予定で、郵送でも受け付けます。
対応自体は真っ当なものだ。しかしながら一度問題なしと発表したことは変わらない。最初からスタッフの購入した缶バッジを調査していればよかったのではないか。またその調査に時間が掛かったとしても、前回のお知らせで今後の調査方針を書いておくだけでも、タニタカフェに対するファンの不信感は幾分か和らいだであろう。
また動画が出てきてから急に認めるというのも、動画がなかったらそのままにされていたのではないかという気がする。とりあえず早期解決できそうなのは良かったとは思う。