女性声優の黒沢ともよが、マウスプロモーションを退所し、8月1日に東宝芸能に所属することが分かった。
【#黒沢ともよ】
\東宝芸能に所属/黒沢ともよが東宝芸能に所属致しました。
これまでの声のお仕事に加えて、演劇・映画・ドラマなど、活動の場を広げるべく精進して参ります。
今後の活躍にご注目頂きますよう、お願い申し上げます。 pic.twitter.com/tkDGBjAwSM— 東宝芸能 (@TohoEnt) July 31, 2021
声優の仕事は続けると書かれているものの、演劇・映画・ドラマなどと女優への転向も示唆している。
黒沢ともよは女優へと転向するのか?
タイトルには女優へと「転向」と書いたものの、実際は正確な単語ではない。黒沢ともよはかつて子役時代に大河ドラマなどを始めとするテレビドラマや舞台などに出演していて、紛うことなき女優だった。したがって、転向ではなく復帰が正しいだろう。
声優としては2011年に芸能界を休業したのち、2012年にマウスプロモーションに所属となって本格的に活動を始めた。『アイカツ!』の有栖川おとめ役や、『響け!ユーフォニアム』の黄前久美子役、『魔女の旅々』のサヤ役なんかが代表作だろうか。個人的には『あかねさす少女』の土宮明日架が好きだった。
元女優というのもあって、声優らしからぬ演技(わざとらしくない演技)というのがもっぱらの評判で、評価も高かったように思う。声質的には好き嫌いありそうではあるが。3年前にはこのブログで、黒沢ともよが出演したアニメは全部売れるというような記事を書いたこともある。実際に結構売れているアニメや評判のいいアニメに多く出演している。
事務所の移籍に伴って、過去のツイートも全て削除している。なんだか今までの自分にはさよならして新しい自分になるという宣言のように受け取ってしまうが、実際はそんなことはなく単に事務所の問題だと思う。本人は照れくさかったからとツイートしている。
東宝芸能は、今をときめく浜辺美波や上白石萌音・萌歌姉妹、有名女優の長澤まさみなども所属する大手芸能事務所である。ちなみに芹澤優の叔母である斉藤由貴も所属している。なので、女優としても順調に歩んでいると言っていいのだろう。近いうちにテレビドラマや映画などで姿を見られるはずだ。
上記に挙げた4人は、劇場版アニメの声優としても呼ばれやすいので、声優の仕事も当然たくさんあると思う。でも深夜アニメに今までのように出演するかどうかは微妙なところかもしれない。芸能事務所なのでギャランティーの問題などもありそうだ。
女優に転向(復帰)する女性声優たち
女優に転向(復帰)した女性声優は、黒沢ともよだけはない。最も有名なのは平野綾で、これも元々スペースクラフト所属の子役だったのだが、声優活動を開始し、『涼宮ハルヒの憂鬱』で大ブレイク。その後、所属事務所をスペースクラフトからGrickへ移籍し、舞台女優、ミュージカル女優となった。ミュージカルでは賞も受賞しており、立派なミュージカルスターである。
最近の例では尾崎由香が挙げられる。彼女も元々子役で、大河ドラマの出演経験もある(出演した大河ドラマは『葵 徳川三代』でこれに黒沢ともよも出演していたというのが面白い)。尾崎由香の母親の意向もあって、響に所属し『けものフレンズ』のサーバル役で大ヒットを飛ばしたあと、2019年に大手芸能事務所の研音に移籍した。
移籍後はあまり活躍していないみたいなことを書いてる人もいるが、結構ドラマには出ている。私が見たのはテレビ朝日系列の『東京地検の男』で、刑事役の河相我聞の相棒的刑事役だった。これからさらに出演の機会はあるだろう。
若手声優に限って話を進めてきたが、ベテラン声優も入れれば声優と俳優業の両立をしている人はたくさんいる。そもそもを言えば、声優は元々俳優の仕事の一部だったわけだから、声優と俳優に区切りをつけることは間違いなのだろう。声優がアイドル業界の一部になったのが平成の時代だったとしたら、令和の時代では原点回帰というのがキーワードになるかもしれない。