女性声優101人の明田川率を調査 明田川ファミリーは本当に存在するのか?

明田川仁のキャスティング手法

調べているうちに、明田川仁のキャスティング手法に面白い法則があることに気づいた。

種田梨沙の場合

種田梨沙の全出演数と明田川率

種田梨沙は明田川ファミリーのひとりとされている。ネットでは明田川仁と種田梨沙が枕営業をしているのでは?とまで書かれているものも存在する。確かに明田川率は37.5%と高くはなっているし、それも明田川作品でメインキャラクターを演じている事が多いのだが、詳細を見てみると他の可能性が浮かび上がってくる。

全作品出演数および明田川率を各年でみてみると、デビュー直後に明田川仁に重用されたのちは、その数は年々減少していき、現在は明田川作品に全く出演していない(2015年は体調不良による活動休止で1本のみ)。このようなデビュー直後だけ、明田川作品が集中するという声優は他にも多く存在する。

田澤茉純の場合

田澤茉純の全出演数と明田川率

たとえば田澤茉純の場合はさらに明瞭になっていて、2015年に一気に8本の明田川作品に出演した後、全く出演がない。2013年デビューではあるが、最初の2年はほとんどアニメには出ていなかったので、実質的にデビュー直後のキャスティングを明田川仁が担ったということになっている。

つまりこれらのことから推察されるのは、明田川仁は実質的に新人声優の教育係を務めているのではないかということだ。一流の音響監督である明田川仁が光るものを感じた声優を積極的に起用して、声優としてのスキルアップを図っているのではないか。

古賀葵の場合

古賀葵の全出演数と明田川率

逆にそうではない例外も載せておく。古賀葵は81プロデュース所属のために、先程の傾向から言えば明田川率が低いはずである。確かにデビュー直後は明田川作品に全く出演してなかったが、2018年から急に明田川作品への出演が増加している。

2019年は『かぐや様は告らせたい』の主演を筆頭に、『えんどろ〜!』『Fairy gone フェアリーゴーン』など多数の明田川アニメに出演している。これから更なる活躍が予想されるだろう。

まとめ

女性声優101人の明田川率を調査した。確かに明田川率が平均よりもかなり高く、明田川ファミリーと呼んでも不思議ではない声優もいたが、音響監督だって当然ながら演技や声質の好みが存在するので、ある人に集中するというのはそこまで不思議なことではないと思う。

また、事務所によってある程度明田川アニメに採用されやすさは異なることがわかったが、その事務所内でも明田川率には差があり、事務所だけが明田川率を決めるファクターではないことが明らかになった。

個々の声優の明田川率の年推移を見ることで、ある一時期に集中して声優を起用することが多いことが判明した。これは声優の新人教育およびレッスンを兼ねているものと考えている。ただし、ここに示した3つの例は、ある特定の時期に集中している人を選んだものであり、毎年コンスタントに明田川作品に出演している人ももちろん存在する。

今回は明田川仁の出演作品を調査したが、機会があれば他の音響監督の担当率も調査してみたいと思う。明田川仁とはまた異なる傾向が得られれば興味深い。

最後に調べた101人の声優の明田川作品出演数と明田川率をまとめたものを次ページに載せておく。何度も言うが個々の数値はあまり信用せず、あくまで傾向をみたものとして閲覧してほしい。

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明田川仁音響監督
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こえのおと
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