8月9日より公開が予定されている劇場版「ONE PIECE STAMPEDE(スタンピード)」のゲスト声優陣が発表された。世界一の祭典・海賊万博の主催者であるブエナ・フェスタ役をユースケ・サンタマリアが、陽気な解説で海賊万博を盛り上げる司会者のドナルド・モデラート役を山里亮太が担当することになった。ユースケ・サンタマリアは、まだ分からないが、山里亮太は司会者役にはすごく適任だと思うし、いいキャスティングだと思う。
しかし、ビジョビジョの実の能力者・歌姫アン役に指原莉乃がキャスティングされたことが問題になっている。歌姫アンというキャラクターがこの映画で初出だったら、まだ良かったかもしれないが、既存のキャラクターなのだ。そしてその前の声優は、声優界屈指の実力派声優の早見沙織だったから、さらに炎上することになった。
なぜ変更になったのか?
これは想像になるのだが、4月28日にHKT48の卒業を控えている指原莉乃をキャスティングすることによる宣伝効果を狙ったものだと思う。指原莉乃をキャスティングすることで、様々なワイドショーなどで取り上げられるであろうし、また多数の番組を持っているので番宣もしやすい。
早見沙織が歌姫アンに声を当てていたのは、東京ワンピースタワーのライブアトラクション3「PHANTOM」であり、映画ではない。映画は間口が広く、興行収入が特に求められる世界なので、宣伝効果を期待してというのも、制作サイドとしても致し方ないのかもしれない。
変更は仕方ないにしても…
キャスティング変更は、色々な事情があって仕方ないにしても、ちょっとこれは許せないなと思うところがある。それはフジテレビプロデューサーが、指原莉乃をキャスティングした理由である。
万博のアイドル的存在である歌姫アン。ワンピースが大好きで、AKB総選挙3連覇という偉業を成し遂げ、アイドル界の頂点に君臨する指原さん以外にこの役を任せられる人はいませんでした。海賊王を目指すルフィにも引けを取らないアイドル女王として作品を盛り上げて頂きたいです!
cinefil
じゃあ今までの、早見沙織の歌姫アンはなんだったのだろうか。前にキャスティングされていたことも知らないのかもしれない。知っていたらなおさら問題である。この発言者が、余計なことしかしないフジテレビで、宜なるかなと感じた。フジテレビは芸能人至上主義が強すぎて、番組としての完成度は二の次になっていたりする。声優なんか歯牙にもかけてないんだろうな、と悲しくなった。
芸能人をキャスティングする是非
以前、このブログで「声優に芸能人(タレント)を起用するのはダメなのか?なぜタレントを起用するのか?」という記事を書いた。そこの結論で、次のように書いている。
人気重視のキャスティングではなく、役に合った声をちゃんとキャスティングしてほしいと思う。人気声優や人気俳優を使っときゃいいやというような安易なアニメは、面白さも大概なものが多い。
指原莉乃は役にあった人物かもしれないが、役にあった声ではないだろう。「ONE PIECE STAMPEDE」で歌姫アンのキャラクター性が変化している可能性もあるが、どうも彼女はアンというキャラクターを勘違いしているような気がしないでもない。
「オファーをいただきとても驚きましたが、とにかく嬉しかったです!」と喜んだ指原さんは、「今回私が演じさせていただく歌姫アンはかわいくて、ちょっとセクシーな女の子なのでプレッシャーを感じています」と言いつつ、「皆さんの足を引っ張らないように、アフレコへ向けて練習してしっかり歌姫アンを努めたいと思います。頑張ります!」と意気込んだ。
cinemacafe.net
早見沙織は歌姫アンを次のように評している。
「歌姫アン」さんは、 純粋で、 すこしおとぼけなところのある可愛らしい女の子です。 歌っている時は普段とまた違う表情を見せるので、 そのギャップが魅力的だと思いました。
PRTIMES