なぜテレビに若手声優が続々と呼ばれるようになったのか?

若手声優がテレビに出る機会が増えてきている。それもナレーションではなく、顔出し出演でだ。ちょっと前までは、テレビに出る声優と言えば野沢雅子や三ツ矢雄二などのベテラン声優が多く、若手声優がテレビに出るとなったら、それだけでまとめサイトが記事を書いたし、出演前から話題になったものだけど、最近はいちいち話題になることもなく、普通に堂々と出演している。

このページでは、テレビに出演した声優を例示するとともに、なぜ声優のテレビ出演が増加しているのかを考えてみたいと思う。なお「声優」は若手声優のことを意味している。

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テレビ出演が増えている声優

数年前まではテレビ出演する声優と言えば平野綾水樹奈々だった。平野綾は『ピカルの定理』のレギュラーを射止めるまでに至ったが、半年ほどで夏菜に交代してしまい、その後は女優へと転向していった。水樹奈々のテレビ出演は、あくまでアーティストとしてだったので、音楽番組がその中心だった。その後、宮野真守が台頭してくる。

宮野真守は子役出身ということもあってか、バラエティー慣れした雰囲気で、徐々にテレビ出演が増えていく。元々の歌唱力の高さもあって、ゲスト出演だけでなく『おげんさんといっしょ』などの音楽バラエティ番組のレギュラーにも抜擢され、2018年には紅白にも出演した。

また、最近テレビでよく見る声優と言えば梶裕貴が挙げられる。竹達彩奈と結婚してから、何かあったのかと思うほど妙に出演が急増しており、『VS嵐』などのバラエティー番組のゲストだけでなく、先日は『世界一受けたい授業』の先生としても登場した。後述するが、ドラマ出演も決定しており、出演数だけなら凡百の芸能人よりも多いくらいだ。

宮野真守はもう声優というよりも芸能人というイメージが強く、声優がテレビに出たときに、緊張感やこっちの方が恥ずかしくなるような感じを全く受けさせないが、梶裕貴の場合は、まだ私の方が慣れていないせいか、いまだに感じてしまう。

よく見る男性声優はこの2人が多いが、他にも多くの男性声優がテレビに進出している。先日は、内田雄馬がTBS系列の『ニュースキャスター』で特集されていたし、花江夏樹は、山寺宏一の後継者として『おはスタ』のレギュラーを勝ち取っている。また、新人声優の範疇にある仲村宗悟は『スッキリ』のエンディングテーマを担当しているなど、枚挙にいとまがない。

一方で、女性声優は宮野真守や梶裕貴ほどの出演の多い声優は少ないものの、梶の配偶者の竹達彩奈(『有吉ジャポン』『しくじり先生』などに出演)や、内田雄馬の姉の内田真礼(『VS嵐』など)、佐倉綾音(『ゴッドタン』『くりぃむクイズ ミラクル9』など)など多くの声優が様々な番組に出演している。

また、内田彩は『そんなバカなマン』のナレーションを担当していたが生放送の機会では顔出し出演したり、TrySailの3人もナレーターをしている『すイエんサー』のコーナーで顔出しで出演するなど、ナレーションの仕事の延長で顔出し出演することもある。

ついこの前は、大橋彩香が『音が出たら負け』という音を出さずにアトラクションをクリアするという緩いSASUKEのような特別番組に出演していた。放送はダイジェストで数十秒しか映ってなかったが。MCはバナナマンだったのだが、こう見るとバナナマンの番組は声優出演が多い気がする。

なぜ声優のテレビ出演が増えているのか

まず単純にオタク人口が増加していることが理由としてあるだろう。かつてと違って、一般層もアニメを観たりゲームをしたりするようになって、声優の名前は知らなくとも、キャラクターは知っているということが増えた。

梶裕貴も出演時はたいてい『進撃の巨人』のエレン役を披露することが多く、それが名刺代わりになっている。以前はアイドル声優がテレビに出ると言ったら、『笑っていいとも』や『HEY!HEY!HEY!』などの例を出すまでもなくキワモノ扱いをされていたが、今はむしろ好意的に共演者から扱われている。オタク文化の広がりに伴って、声優の地位が向上したとも言えるだろう。

加えて、声優のルックスの向上もある。お笑い芸人以外は、好感を持たれやすいルックスを持っていることがテレビで人気になる必要条件だが、それを満たした声優が、バラエティー番組のひな壇におけるアイドルの枠に、声優が代わりに呼ばれるようになってきている。

また声優がテレビに出ると、声優オタクが注目する。Twitterはオタクの人口密度が高く、オタクが注目する話題はトレンドに載りやすい。声優を出演させることで、Twitterトレンドに載せ、番組に多くの人の関心を引かせ、視聴につなげたいという思惑もあるかもしれない。

他にはタレントとの繋がりもある。バナナマンの番組に声優が出ることが多いと書いたが、内田彩や佐倉綾音は、バナナマンの冠ネット配信番組『日村がゆく』で日村応援隊を演じているので、それをきっかけにして、その制作会社であるシオプロや放送作家オークラなどが手掛けている地上波のバナナマンの番組に出演できているのだろう。

まとめ

声優のテレビ進出はこれからも増えていくだろう。最近は俳優に引けを取らないルックスの声優も増えていて、ドラマや映画に実写で出演する声優も出てきている。梶裕貴は4月からスタートするフジテレビ系の連続ドラマ『アンサング・シンデレラ』への出演が決まっているし、内田真礼は映画『ヲタクに恋は難しい』に本人役で出演する。

映画などで俳優が声を当てるのと同様に、声優が俳優としても活躍するようになって、将来的には両方の垣根が徐々になくなっていくのかもしれない。

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